浮気の誓約書に効力を持たせる条件
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浮気についての誓約書は、題名や署名だけで効力が決まるものではありません。約束する行為、期間、支払いの条件を具体的にし、相手との合意内容を確認します。違約金や公正証書を考えるなら、署名前に弁護士や公証役場へ相談してください。
民法に「誓約書」という語はありません。書面の名前ではなく、そこに何を約束として書いたかで扱いが決まります。
書き始める前に、次の4点をメモしておきます。
- 誰と約束するか。配偶者か、相手方か。
- 何をしない・する約束か。対象の行為と期間。
- 金銭を決めるなら、過去の慰謝料か将来の違約金か。
- 公正証書にする目的は何か。執行の条件まで相談するか。
まず、誰と何を約束するか決める
誓約書を書かせる相手は、配偶者の場合と、相手方の場合があります。約束の中身が変わるので、同じ文面は使えません。
配偶者との誓約書は、752条の同居・協力・扶助という既にある義務を前提にできます。相手方との誓約書には、その前提がありません。接触しないという約束を新しく作ることになるので、期間や範囲をどこまで書くかがそのまま公序良俗の判断に効いてきます。
慰謝料を2人から取る場合の重複については、浮気の慰謝料に相場を決めた条文は無いで719条1項から見ています。
相手を特定できていない場合も、まず何の請求や合意を目指すかを弁護士へ相談します。調査を追加する必要があるかは、手持ちの資料と目的を整理してから判断できます。法律相談に持っていく資料も参考にしてください。
違約金を書くと、推定が働く
金額を書く場合に効いてくるのが民法420条です。1項がこうです。
当事者は、債務の不履行について損害賠償の額を予定することができる。
約束を破ったときにいくら払うかを、先に決めておけるという規定です。そして3項があります。
違約金は、賠償額の予定と推定する。
「違約金」と書いても「賠償額の予定」と書いても、扱いは同じところに寄ります。推定なので、当事者が別の趣旨だったことを示せば覆りますが、何も示さなければ賠償額の予定として読まれます。
内容が公序良俗に反すれば無効になる
書けば何でも通るわけではありません。民法90条です。
公の秩序又は善良の風俗に反する法律行為は、無効とする。
判断は事案ごとで、条文は基準を書いていません。額が収入に比べて極端に大きい場合や、約束の中身が相手の生活を過度に縛る場合には、ここが問題になりえます。
夫婦の関係そのものについては752条が置かれています。
夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければならない。
同居・協力・扶助が条文にある義務です。誓約書で新しい義務を作るのか、既にある義務の違反に金額を付けるのか。ここが読まれ方の分かれ目になります。
公正証書にすると、裁判を経ずに執行できることがある
支払われないときの執行まで考えるなら、公正証書の条件を確かめます。民事執行法22条1項の柱書です。
強制執行は、次に掲げるもの(以下「債務名義」という。)により行う。
1号が確定判決で、5号がこれです。
全文を開く(112字)
金銭の一定の額の支払又はその他の代替物若しくは有価証券の一定の数量の給付を目的とする請求について公証人が作成した公正証書で、債務者が直ちに強制執行に服する旨の陳述が記載され、又は記録されているもの(以下「執行証書」という。)
読むところが3つあります。公証人が作成したものであること、金銭の一定の額の支払などを目的とすること、そして債務者が直ちに強制執行に服する旨の陳述が入っていること。
書面の形強制執行との関係
当事者だけで作った誓約書
債務名義にならない
約束としての効力は別に判断される。執行するには訴えを起こして判決などを得ることになる
公正証書にしたが、執行認諾の陳述が無い
債務名義にならない
5号は「直ちに強制執行に服する旨の陳述が記載され、又は記録されているもの」に限っている
執行認諾の陳述が入った公正証書
5号の執行証書になる
対象は金銭の一定の額の支払など。行為そのものを強制する内容はここに入らない
「二度としない」という約束自体を強制執行することはできません。5号が挙げているのは金銭などの給付だからです。違反時の金額を書くだけで、将来のすべての請求が直ちに執行できるわけではありません。支払いの条件や、条件が実現したことの確認も問題になります。日本公証人連合会の公正証書の説明を読み、予定している内容を公証役場に相談してください。
額を決めても、他の請求が消えるわけではない
違約金を定めたからといって、約束そのものを求めることや、契約を解除することができなくなるわけではありません。
同じ420条の2項が、予定した額と他の手段の関係を書いています。
賠償額の予定は、履行の請求又は解除権の行使を妨げない。
420条2項は、契約上の履行請求や解除権についての規定です。これをそのまま離婚請求の根拠とすることはできません。離婚は、別の規定や個別の事情に基づいて判断します。
離婚を求める側の条文は民法770条1項で、1号の不貞な行為に当たるかどうかは浮気はどこからかを、条文は決めていないにまとめました。
署名前に、支払いの種類を分ける
過去の出来事への慰謝料と、将来の約束に違反した場合の違約金は、何の支払いかを分けて書きます。ただし、同じ損害の重複請求や既存の示談との関係もあるため、単純に合算できるとは限りません。相場の考え方は浮気の慰謝料に相場を決めた条文は無いにまとめました。
既に起きたことについて請求する場合の期間は浮気の慰謝料はいつまで請求できるか、期間が迫っているときの延ばし方は催告による時効の完成猶予は一度きりにあります。
公正証書の作成は公証役場で行います。書面の内容そのものの相談先は、法テラスと各地の弁護士会です。
この記事で確かめたこと
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