探偵の依頼ノート

探偵に調べられたら、個人情報の開示をどう求める?

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2026/8/30公開

自分について何が記録されているかを知りたいときは、個人情報保護法の開示請求という仕組みがあります。 ただし、調査報告書を丸ごと受け取れるとは限りません。請求の対象、受付方法、事務所の回答を分けて確認します。

調査を頼んだ方が報告書を受け取る話は、契約した報告内容の確認で扱います。ここでは、自分が調べられた側の請求を整理します。何が記録されているか分からない場合も、対象としてほしい情報と疑問をメモして相談できます。

請求・回答・相談を、別の記録にする

  1. 請求したい情報自分の記録の種類と時期。分からない項目もメモする。
  2. 受付の確認正式な窓口・本人確認・手数料・開示方法を聞く。
  3. 回答を残す開示/不開示/存在しない/方法が難しい、を区別する。
  4. 疑問を相談請求文と回答をそろえる。訂正や利用停止は別の条件も読む。
個人情報保護法33条などを読むための確認順です。必ず開示されることや、訂正・利用停止のために開示が必須であることを示す図ではありません。

まず、どの情報を知りたいかメモする

いつごろ調べられたと思うか、どの事務所か、どんな記録を見たいか。分かるところまでメモします。誰が調査を依頼したか分からないことと、自分についての記録を知りたいことは分けて伝えます。

請求の対象は「保有個人データ」、つまり事業者が開示や訂正などを行う権限を持つ個人データです。個人情報保護法16条4項は、存否が明らかになることで利益が害されるものとして政令で定めるものを、対象から除いています。

事務所が何の資料を持つかや、その資料がこの対象に当たるかを、外から一律には決められません。依頼者が受け取った報告書と、事務所が保管するデータも同じとは限りません。

受付窓口・本人確認・手数料を先に聞く

自分の記録を見せてほしいと求めるときは、個人情報保護法33条1項を読みます。

本人は、個人情報取扱事業者に対し、当該本人が識別される保有個人データの電磁的記録の提供による方法その他の個人情報保護委員会規則で定める方法による開示を請求することができる。

個人情報のデータベースを仕事で使う事務所は、同法16条2項の個人情報取扱事業者に当たります。請求方法は、公式の個人情報保護方針や問い合わせ窓口で確かめます。身分証の写しなどを送る場合は、宛先が正式な窓口か、何をどう隠してよいかも聞いてください。

同法38条は、利用目的の通知や開示の措置について手数料を取ることを認めています。額は実費を勘案した合理的な範囲です。無料と決めず、費用と支払方法を受付前に確認します。事務所ごとの受付案内を読む手順で、過去の公開情報の確認例も見られます。

一部だけ開示しない場合もある

同法33条2項は、原則として遅滞なく開示する義務と、全部または一部を開示しないことができる例外を定めています。1号です。

本人又は第三者の生命、身体、財産その他の権利利益を害するおそれがある場合

同じ33条2項2号です。

当該個人情報取扱事業者の業務の適正な実施に著しい支障を及ぼすおそれがある場合

3号は、開示によって他の法令に違反することとなる場合です。探偵業法10条の秘密保持も確認する必要がありますが、探偵の記録ならいつも開示しないと結論づけるものではありません。何の情報について、どの条件で開示しないと判断されたかを確認します。

探偵の秘密保持と資料管理は、事務所の義務を別に説明しています。守秘義務と、自分についての開示請求の条件を混同しないようにします。

回答がないことを「記録なし」と扱わない

同法33条3項は、開示しないと決めた場合、データが存在しない場合、請求した方法での開示が困難な場合に、通知する義務を置いています。

同法33条3項を開く

個人情報取扱事業者は、第一項の規定による請求に係る保有個人データの全部若しくは一部について開示しない旨の決定をしたとき、当該保有個人データが存在しないとき、又は同項の規定により本人が請求した方法による開示が困難であるときは、本人に対し、遅滞なく、その旨を通知しなければならない。

いつ、どう請求したか、受け付けたという返事、開示する・しないなどの通知を、それぞれ残します。返事がないだけで、記録がない、消えた、開示を断られたと推測しないでください。

説明に疑問がある場合は、どんな情報を求め、どんな返事があったかをそろえて、個人情報保護委員会の相談窓口や弁護士へ相談できます。通知の内容から個別の権利を自分で確定する必要はありません。

対象から除かれるデータと、不開示の例外は別

保有個人データの定義から除かれるものは、個人情報保護法施行令5条にあります。1号です。

当該個人データの存否が明らかになることにより、本人又は第三者の生命、身体又は財産に危害が及ぶおそれがあるもの

同じ施行令5条2号です。

当該個人データの存否が明らかになることにより、違法又は不当な行為を助長し、又は誘発するおそれがあるもの

3号・4号は国の安全や外交、犯罪の予防や捜査などに関するものです。調査記録の種類だけで、いずれにも当たらないと一律には判断しません。

33条2項の不開示の例外は、請求対象について全部や一部を開示しない場合の規定です。施行令5条は、保有個人データの定義から除かれる範囲の規定です。似た説明に見えても、どちらを理由として示されたかを、相談先へ伝えます。

内容を直したい・使うのを止めたいとき

同法34条は、内容が事実でない場合の訂正・追加・削除について定めています。35条の利用停止等とは、前提と求める内容が違います。開示が必ず先に必要と決めず、知っている誤りや取扱いの問題を具体的に伝えてください。

35条1項は、違反する取扱いや取得についての利用停止・消去を扱います。3項は、違反する第三者提供の停止を扱います。それだけでなく、5項は利用する必要がなくなった場合などにも請求を認めています。同法26条1項本文に定める漏えい等の事態や、本人の権利・正当な利益が害されるおそれがある場合も挙げています。

何をやめてほしいのか、どの条件が当てはまるのかを聞いてみましょう。事業者がどこまで対応するか、別の措置をとるかについても規定があるため、請求しただけで全部が消えるとは判断できません。35条7項の通知も、受付と実施の完了を分けて確認する材料になります。

自分の情報を知りたいのか、誤りを直したいのか、使うのを止めたいのかをメモし、公式窓口へ方法を確認してください。写真や報告書の一般公開を、開示請求の代わりにしないようにします。

この記事で確かめたこと

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