探偵の依頼ノート

探偵に渡した個人情報はどう扱われるか

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2026/10/11更新 2026/8/24公開

探偵に渡した資料には、秘密を漏らさない義務と、不正な利用を防ぐための管理義務があります。ただし法律の条文だけで保存期間や消去日までは決まりません。契約前に、誰が扱い、いつまで残り、どう返すかを聞いてください。

相手の名前、住所、行動の予定だけでなく、自分の連絡先や相談内容も渡すことがあります。必要な資料に絞り、控えを手元に残してから相談できます。

資料を渡す前に、保管の流れを聞く

  1. 渡す今必要な資料は何か。原本かコピーか。
  2. 扱う担当者以外や、委託先が見る可能性はあるか。
  3. 残す報告書と元データをいつまで保管するか。
  4. 終える返却・消去を希望する場合の方法は何か。
依頼者が資料の扱いを質問する順序です。個別の保存期間や消去請求の成否を示すものではありません。

相談だけで終えた方は連絡停止と相談記録の消去を頼む方法へ。報告書を受け取った方は、原本と複製の扱いを資料の返却・処分で確認できます。

秘密を漏らしてはならない、は辞めた後にも及ぶ

探偵業法10条1項です。

探偵業者の業務に従事する者は、正当な理由がなく、その業務上知り得た人の秘密を漏らしてはならない。探偵業者の業務に従事する者でなくなった後においても、同様とする。

主語は、届出を出して営業している「探偵業者」ではなく「探偵業者の業務に従事する者」です。会社ではなく、そこで働いている個人にかかっています。

そして2文目があります。辞めた後も同じ義務が続きます。担当者が退職しても、その人が知った内容の扱いは変わりません。

「正当な理由がなく」という条件が付いているので、裁判所の手続きや法令に基づく場合まで禁じているわけではありません。

資料の管理にも別の義務がある(10条2項)

同じ条の2項は、集めたものの扱いです。

全文を開く(135字)

探偵業者は、探偵業務に関して作成し、又は取得した文書、写真その他の資料(電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られた記録をいう。)を含む。)について、その不正又は不当な利用を防止するため必要な措置をとらなければならない。

こちらの主語は「探偵業者」です。会社としての義務になっています。

電磁的記録が明記されているので、写真や動画のデータも入ります。報告書を紙で受け取っても、元のデータは事務所に残ります。

契約前に確かめるなら、保管する期間と、いつ消すのかです。説明される項目は契約する前に説明を受ける重要事項説明の9項目に並べました。

探偵業者以外への委託は禁止されている

9条2項は、探偵業務(他人の依頼を受けて調べる仕事)を委託する相手を探偵業者に限っています。外部への委託すべてを禁じる規定ではありません。

探偵業者は、探偵業務を探偵業者以外の者に委託してはならない。

届出をしていない相手に投げることはできません。「提携先が対応します」と言われたときに確かめるのは、その相手が探偵業者かどうかです。

裏を返すと、探偵業者どうしの委託は禁じられていません。遠方の調査で現地の業者が動く形はありえます。その場合も、依頼先が誰に渡したのかを聞く材料になります。

従業者の名簿を備える義務もある

12条1項は、営業所ごとに従業者の名簿を備えることを求めています。誰が業務に従事しているかを記録として残す仕組みです。

名簿を備えなかった場合や、必要な事項を書かなかった場合は罰則の対象です。罰金は30万円以下と定められています。

この名簿は外部に公表されるものではありません。届出をしている業者の一覧も公表されていないので、確かめ方は1社ずつになります。手順は探偵事務所の一覧と行政処分の見方にまとめました。

罰則の重さは段階になっている(17条)

条文の罰則は、違反の種類で分かれています。

何をしたか罰則

  1. 営業停止などの処分に違反した

    1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金

  2. 届出をしないで探偵業を営んだ

    6月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金

  3. 契約前や契約時の書面を交付しなかった

    30万円以下の罰金

罰則は違反の種類で分かれている。重い順に並ぶ

いちばん重いのは処分に違反した場合です。

第十五条の規定による処分に違反した者は、一年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する。

法人にも罰金刑が科される規定が置かれています。行為をした人だけでなく、その法人も対象になります。

書面を交付しないことにも罰則があるという点は、依頼する側から見て意味があります。書面が出てこないことは、単なる不親切ではありません。

公安委員会は立入検査ができる

13条は、公安委員会が報告や資料の提出を求め、警察職員に立入検査をさせられると定めています。検査に応じない場合も罰則の対象です。

ただし、条文は範囲をはっきり限っています。

第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

この検査は業務が適正かを見るためのもので、捜査ではありません。自分の依頼内容が警察に共有される仕組み、という読み方にはなりません。

教育の義務も条文にある

11条は、探偵業者が従業者に対して必要な教育を行わなければならないと定めています。何をどれだけ教えるかは条文に書かれていないので、内容は業者ごとに違います。

ただ、義務として置かれているということは、聞いてよい項目だということでもあります。どういう教育をしているかを説明できるかどうかは、上に並べた秘密の保持や資料の管理を確かめる手がかりになります。

個人情報保護法とは別に置かれている

調べられた側が開示を請求できるかは、そちらの法律の話になります。33条の請求権と、開示しないことができる3つの例外は調査された側は探偵に個人情報の開示請求ができるかにまとめました。

探偵業法の10条は、個人情報保護法とは別の条文です。個人情報保護法は事業者一般に適用されますが、探偵業法のほうは業務に従事する個人に、辞めた後まで義務を課しています。

範囲も違います。10条が守るのは「業務上知り得た人の秘密」で、個人情報の定義に当たるかどうかを問いません。調査の対象者について知ったことも、依頼者について知ったことも入ります。

つまり依頼者から見ると、自分の情報と相手の情報の両方が同じ条文で扱われています。

報告書を受け取ったあとにも残るもの

調査が終わって報告書を受け取っても、事務所側の資料が消えるわけではありません。10条2項が求めているのは「不正又は不当な利用を防止するため必要な措置」であって、廃棄そのものではないからです。

10条2項だけでは一律の保管期間は決まりません。契約上の取決めに加え、個人情報保護法などの規定も関わります。契約書面に書かれる項目は探偵の契約書に書かれる8項目に並べました。報告書の中身の確かめ方は報告書を受け取ったら確かめるにあります。

依頼する前に質問を残しておく

冒頭の図を、候補の事務所に聞く質問に直すと次の4点です。法律の義務と、各社が定める保管期間を同じものとして扱わないでください。

  1. 集めた資料の保管期間と、廃棄の方法
  2. データを誰が扱うのか(担当者以外が見る場面があるか)
  3. 調査を他社に委託する可能性があるか。あるならどこか
  4. 契約が終わったあと、報告書の控えは残るのか

4つとも、契約してからでは確かめにくくなります。依頼の流れ全体は相談・契約書面・報告の確認点にまとめました。

依頼する側にも、結果を違法な行為に使わない旨の書面を出す義務があります。依頼時の確認書面と署名前の注意点にあります。

契約前に読めるところから確かめる

10条の義務は法律が課しているもので、事業者が自分で決めるものではありません。だから契約前に見て意味があるのは、義務を守れる形になっているかのほうです。届出をしているか、拠点がどこか、資料を誰が扱うのか。

総合探偵社クロルは、会社概要のページに事業内容と本社所在地を書いたうえで、拠点ごとの探偵業届出証明書の番号を並べています(2026年8月30日確認)。番号が出ていれば、公安委員会に届け出た事業者かどうかを自分で照らせます。

CORE探偵事務所は確かめ方が少し違います。トップページに探偵業標識の画像を掲示していて、alt に「CORE探偵事務所の探偵業標識(東京都公安委員会 第30250261号)」と入っています。フッターにも同じ番号がテキストで出ていて、一般社団法人日本調査業協会の正会員検索にも登録No.2489として載っています。2026年10月12日の再確認では、クロルもCOREも標識を公開しています。クロルは会社概要の番号リンクからPDFへ進む形、COREはトップの画像を読む形です。どちらも事業者自身の表示なので、独立した確認先が増えたとは数えません。

ただし届出をしていることと、10条を守っていることは別です。届出は始めるための手続きで、秘密の保持はそのあと続く義務です。確かめられるのは前者までなので、後者は契約書面のほうで見てください。

契約せず相談だけで終えた場合は、連絡停止と相談記録の消去を頼む方法を確認できます。

資料を返してほしい場合は、原本の返却と複製の処分を別々に確認します。処分の依頼、相手の回答、実施したという回答を分けて残してください。

この記事で確かめたこと

原文から引用した文
5件
出典
1件(法令 1)
更新

引用が出典の原文と一致するかを、公開後も機械で照合しています。確かめ方は運営者情報にあります。

紹介した事務所の届出と料金

事務所運営会社届出の確認料金
総合探偵社クロル株式会社クロル標識をサイトで確認
東京都公安委員会 第30210097号
記載なし(理由は下)
CORE探偵事務所株式会社CORE標識をサイトで確認
東京都公安委員会 第30250261号
記載なし(理由は下)
総合探偵社クロル
2026年10月12日に会社概要の東京本社の番号リンクを開き、標識PDFを確認。東京都公安委員会 第30210097号、株式会社クロル、東京都豊島区東池袋3丁目5番7号ユニオンビルヂング804の表示があります。会社概要は同じ番地を8Fと記載しています。契約する営業所と書面の住所は別に照合してください。以前の「標識画像は見つからない」という掲載判断を訂正しました。 調査料金のページに調査別基本料金として「浮気調査 不倫調査 120,000円 (+税)〜」などの6項目が並んでいますが、税別かつ「〜」付きの下限表示のため確定額としては載せていません。同じページは諸経費が料金に含まれると案内する一方、特定商取引法に関する記述のページは消費税・送料・振込み手数料・交通費・宿泊費の実費が別としています(2026-08-30 確認)。どちらになるかは契約書で決まるので、契約前の書面で概算額を確かめてください
CORE探偵事務所
2026年10月12日に公式トップの標識画像を確認。東京都公安委員会 第30250261号、株式会社CORE、東京都港区東新橋2丁目7番3号昭和アステック1号館603号室の表示があり、会社概要の所在地と一致します。公式サイトの正会員登録番号2489は業界団体の番号で、公安委員会への届出番号とは別です。成果の対象は浮気・不倫調査に限られ、電話相談の時点で婚姻関係が認められない場合は対象外とされています。 公式サイトの「選べる料金プラン」には金額が出ておらず、「調査内容・状況に応じて最適なプランをご提案します」とだけ書かれています。金額が出ているのは事例(Case Studies)の「調査期間:1日 金額:198,000円(税込)」「調査期間:2日 金額:495,000円(税込)」の2件で、これは過去の事例であってプランの料金表ではありません。事例の額を確定額として載せると読者を誤らせるので、金額は掲載していません。見積もりは無料と案内されているので、必要な日数を決めてから取ることになります(2026年9月1日確認)

料金は各事務所の公式サイトで、税込価格が文章で明示されているものだけを掲載しています。 「届出の確認」は、探偵業法12条2項が求めている標識の掲示を各社の公式サイトで探した結果です。 常時使用する従業者が5人以下の事業者と、自社のウェブサイトを持たない事業者は この掲示義務から除外されているため、サイトで見つからないことは届出が無いことを意味しません。

出典

申し込みページへ

総合探偵社クロル(株式会社クロル運営)|広告