盗聴器が心配なとき|相談・発見調査・記録を分ける
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部屋に盗聴器があるかもしれないと不安なら、危険への対応と、機器を調べる依頼を分けて考えます。ここで挙げる条文だけで、盗聴されているかや、設置・受信・利用の適法性を一律に判断することはできません。入られた形跡や脅しなどもある場合は、民間の調査だけで解決しようとせず警察へ相談してください。
不安なときに、相談する内容を分ける
- 身の安全
- 危険や犯罪の疑いがある事情を、警察へ伝える。
- 発見の依頼
- 調べる場所・範囲・費用・受け取る記録を聞く。
- 見つかった物
- 取り外し・記録・保管の方法を、先に相談する。
発見調査を頼む前に、範囲と扱い方を聞く
- どの部屋や物を調べるか。料金に含まれる範囲と追加費用は何か
- 機器の確認だけか、設置した人の調査も含めたいのか
- 何を記録し、見つかった物や報告資料を誰がどう保管するか
見つかった物を自分で取り外すかは、先に相談してください。危険や犯罪の疑いがあるなら警察へ状況を伝え、記録や保管の方法も聞きます。取り外せば必ず証拠がなくなる、残せば安全、とは考えません。
電波法59条が禁じているのは、そのあとの行為
電波を拾って聞くこと(傍受)そのものは、禁止の対象に書かれていません。禁じられているのは、聞いた内容を人に漏らすことと、自分のために使うこと(窃用)です。
いちばん近い条文は電波法59条です。
電波法59条を開く
何人も法律に別段の定めがある場合を除くほか、特定の相手方に対して行われる無線通信(電気通信事業法第四条第一項又は第百六十四条第三項の通信であるものを除く。第百九条並びに第百九条の二第二項及び第三項において同じ。)を傍受してその存在若しくは内容を漏らし、又はこれを窃用してはならない。
読みどころは文末です。「傍受してその存在若しくは内容を漏らし、又はこれを窃用してはならない」。傍受の後ろに「漏らし」「窃用し」が続く形で、傍受だけを禁じる言葉はありません。
罰則は109条1項にあります。
無線局の取扱中に係る無線通信の秘密を漏らし、又は窃用した者は、一年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。
ここでも主語は「漏らし、又は窃用した者」です。
設置に伴う立入りも、別の事情として伝える
機器を置くために入った事情には、刑法130条の住居侵入等の規定も関わります。
正当な理由がないのに、人の住居若しくは人の看守する邸宅、建造物若しくは艦船に侵入し、又は要求を受けたにもかかわらずこれらの場所から退去しなかった者は、三年以下の拘禁刑又は十万円以下の罰金に処する。
入ることの承諾や目的、退去を求められた事情などを確認します。頼まれて入った場所なら、退去の問題しかないとは限りません。条文に当たるかは実際の事情によるため、見つけた場所や不審な出来事を相談先へ伝えてください。
発見を頼むのは探偵業務にあたるか
盗聴器の発見だけなら、探偵業法の「探偵業務」に入らないことがあります。誰が仕掛けたかを調べる場合も、特定の人の所在・行動を実地に調べて依頼者へ報告するか、という内容で確認します。
探偵業務(他人の依頼を受けて調べる仕事)の中身は、探偵業法2条1項にあります。
探偵業法2条1項を開く
この法律において「探偵業務」とは、他人の依頼を受けて、特定人の所在又は行動についての情報であって当該依頼に係るものを収集することを目的として面接による聞込み、尾行、張込みその他これらに類する方法により実地の調査を行い、その調査の結果を当該依頼者に報告する業務をいう。
集める対象は「特定人の所在又は行動についての情報」です。部屋に機器があるかどうかを調べる作業は、そのままではここに入りません。
だから盗聴器の発見だけを頼む場合、探偵業法の届出が要る業務とは限りません。発見作業の部分だけを切り出して、依頼先の届出や説明の義務が全てなくなるとは決めません。業務全体と契約の範囲を聞きます。届出の意味そのものは探偵に資格はいらないにまとめました。
調べた側にも、秘密の条文が向いている
見つけた側にも、知った中身を漏らさない方向の条文が向いています。電波法109条2項は、「無線通信の業務に従事する者」がその業務に関し知った秘密について定めています。発見を仕事で頼んだことだけで、同項の立場に当たると判断しません。探偵事務所で働く人には、辞めたあとまで続く守秘の義務もあります。
業務として知った場合の罰則は、電波法109条2項です。
無線通信の業務に従事する者がその業務に関し知り得た前項の秘密を漏らし、又は窃用したときは、二年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する。
1項が1年以下・50万円以下なのに対し、2項は二年以下・百万円以下です。
探偵業法10条1項にも同じ向きの条文があります。
探偵業者の業務に従事する者は、正当な理由がなく、その業務上知り得た人の秘密を漏らしてはならない。探偵業者の業務に従事する者でなくなった後においても、同様とする。
「業務に従事する者でなくなった後においても」と書かれているので、辞めた人にも続きます。それぞれの条文の対象を分け、依頼した情報・資料の保管や共有を契約でも確認します。
結果の記録と使い道を、契約で確認する
探偵業務では、結果が違法な行為に使われると知ったとき、業者は調査を行ってはならないと9条1項が定めています。依頼時の使い道の確認書面も、調べた結果をどう使うかを確認するためのものです。
探偵業法8条2項8号は、作成・取得した資料の処分を契約書面の項目に挙げています。発見だけの作業を含む依頼では、法律上の業務範囲と契約全体を分けて聞き、何を渡され、何を保管し、いつどう処分するかを書面で確かめます。
証拠として使いたい場合は、調査資料の使い道を法律相談で先に確認してください。相手を特定したつもりで機器や私生活の情報を一般公開することは、相談の代わりにしません。
頼み先の見方
このサイトが載せている総合探偵社クロルは、公式サイトの「その他調査」で盗聴器の発見に対応すると案内しています。会社概要のページには拠点ごとの探偵業届出証明書の番号があり、東京本社は東京都公安委員会 第30210097号です。
料金は調査別の基本料金が税別かつ下限の形で出ているので、金額はここに書いていません。盗聴器の発見は部屋の数と広さで手間が変わるので、範囲を決めてから見積もりを取ることになります。発見だけか、仕掛けた人まで調べるかで探偵業務に当たるかどうかも変わるので、見積もりを頼むときは範囲と一緒にそこも伝えておくと、話が早く進みます。
番号の確かめ方は探偵業届出番号と標識を確かめる手順にまとめました。
この記事で確かめたこと
- 原文から引用した文
- 6件
- 出典
- 3件(法令 3)
- 公開
引用が出典の原文と一致するかを、公開後も機械で照合しています。確かめ方は運営者情報にあります。