浮気の証拠にスマホを見たい|端末とアカウントを分けて考える
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相手のスマホを開けることは、内容を見てよいことの確認にはなりません。端末のロックを解く操作と、ネットワークを通じて他人のアカウントへ入る操作を分けて考えます。不正アクセス禁止法の条件だけでなく、私生活の情報を無断で見ることや、得た資料の使い道も相談してください。
端末を触る場所だけでは判断しない
- 端末内のロック解除
- 回線を通じた利用と分ける。内容を見てよいという許可にはならない。
- 回線を通じた利用
- アカウント・制限を解く操作・承諾を確認。手元の端末でも切り分ける。
- 資料の使い道
- 無断閲覧や共有の問題と、証拠として使えるかは別に相談する。
操作する前に、必要な資料を相談する
既に分かっている日時・場所・出来事をメモし、法律相談で何の資料が必要かを聞きます。配偶者であることや、パスワードを知っていることだけで承諾があると決めません。相手のIDやパスワードを控えたり、他人のアカウントへログインしたりすることを、証拠集めの当然の手順にしないでください。
既にやり取りを見た場合も、入手の経緯と今ある資料を相談先に伝えます。浮気の証拠の使い道を確かめてから、必要な追加調査を考えます。
定義に「電気通信回線を通じて」が入っている
端末内のロック解除だけを行い、電気通信回線を通じた利用をしない場面と、サービスへ入る場面は分けます。手元の端末で操作していても、ネットワークを通じたログインが含まれるなら別に確認します。
不正アクセス禁止法が禁じているのは「不正アクセス行為」です。その中身は2条4項が決めていて、1号がこう書かれています。
2条4項を開く
アクセス制御機能を有する特定電子計算機に電気通信回線を通じて当該アクセス制御機能に係る他人の識別符号を入力して当該特定電子計算機を作動させ、当該アクセス制御機能により制限されている特定利用をし得る状態にさせる行為
長い一文ですが、条件が並んでいるだけです。分けるとこうなります。
条文の言葉 / 指しているもの
- 他人の識別符号
- 本人以外のIDやパスワード
- 電気通信回線を通じて
- ネットワークを経由して入力すること
「電気通信回線を通じて」が条件として入っています。引用は1号の行為の部分です。続く括弧は、アクセス管理者がするものや、アクセス管理者・利用権者の承諾を得てするものを除いています。2号・3号は、識別符号以外の情報や指令で制限を免れる場合も定めています。1号だけを不正アクセス行為の全てとは考えません。
特定電子計算機という言葉も、同じ方向を向いている
条文に出てくる「特定電子計算機」も、2条1項に定義があります。
2条1項を開く
この法律において「アクセス管理者」とは、電気通信回線に接続している電子計算機(以下「特定電子計算機」という。)の利用(当該電気通信回線を通じて行うものに限る。以下「特定利用」という。)につき当該特定電子計算機の動作を管理する者をいう。
括弧の中で二重に絞られています。端末が回線につながっていることと、その利用が回線を通じて行われることです。
距離が離れているか、自分の端末か相手の端末か、だけでは決まりません。どのサービスへ、回線を通じて何を入力し、どの制限を解除するかが確認する内容です。
パスワードを控えておく行為には、別の条がある
相手のIDやパスワードを見て控えておく行為は、ログインしなくても禁じられることがあります。ログインに使うつもりで控えた場合です。
控える(取得する)ことについて、4条がこう書いています。
何人も、不正アクセス行為(第二条第四項第一号に該当するものに限る。第六条及び第十二条第二号において同じ。)の用に供する目的で、アクセス制御機能に係る他人の識別符号を取得してはならない。
控えたものを持ち続けることも、6条で別に禁じられています。
何人も、不正アクセス行為の用に供する目的で、不正に取得されたアクセス制御機能に係る他人の識別符号を保管してはならない。
どちらも「不正アクセス行為の用に供する目的で」から始まります。ログインするつもりで控えたかどうかが条件になっている作りです。罰則は12条にあり、1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金です。
端末のロック解除と、そこで知ったパスワードの取得・保管は別に確かめます。
当たらないことと、問題が無いことは別
条文の定義から外れることは、行為が肯定されることではありません。残る問題があります。
1つは民事の責任です。私生活上の情報を無断で見て、それを人に見せたり広めたりした場合、民法709条の損害賠償の対象になりえます。709条の使い方は浮気の慰謝料は時効から逆算して調査を始めるで扱いました。
もう1つは、裁判での扱いです。手に入れた資料が使えるかどうかは取ったあとに決まるので、取る前には分かりません。判断のされ方は浮気の証拠として使えるかは事前に決まらないにまとめました。
探偵に頼んでも、この線は動かない
自分でやると危ないので事務所に頼む、という考え方があります。ただし探偵業法6条が、他の法令の禁止は解除されないと最初に断っています。条文は探偵業法でもできないことがあるにあります。
不正アクセス行為に当たるログインを、事務所に代わりに頼んでも禁止は変わりません。承諾や実際の方法を含めて確かめず、「プロなら入れる」と考えないようにします。
事務所ができるのは、聞込み・尾行・張込みによる実地の調査と、その結果の報告です。範囲は探偵業法2条1項の定義で決まっていて、浮気調査を自分でやると、探偵業法の外に出るで見たとおりです。
頼む前に決めておくもの
スマホを見て何かを見つけても、それが日時と場所を伴った記録になるとは限りません。やりとりの断片からは、いつどこで会っていたかが出てこないことがあります。
事務所に頼む場合、先に決めるのは調べる期間です。期間が決まらないと費用が読めない仕組みは素行調査は期間を決めないと費用が読めないにまとめました。
録音は別の法律の側にある
録音を考えるときも、方法と場所、共有先を分けて確認します。通信の内容や集め方によって、電気通信事業法・電波法などが関わり、どこに機器を置くかによっては刑法130条の住居侵入にも当たります。線の引き方は浮気の証拠に録音は使えるかにまとめました。
事務所に頼むときに確かめること
記事末尾の表に挙げた総合探偵社クロルは、会社概要のページに拠点ごとの探偵業届出証明書の番号を出しています。東京本社は東京都公安委員会 第30210097号で、当サイトは同社の会社概要のページでこの番号を確認しています(2026年8月30日確認)。自分で確かめる手順は探偵業届出番号と標識を確かめる手順にあります。
料金は調査料金のページに「浮気調査 不倫調査 120,000円 (+税)〜」の形で並んでいます。税別かつ下限の表示なので、当サイトでは確定額として載せていません。同じ会社の特定商取引法に関する記述のページは、交通費や宿泊費を実費としています。料金ページの案内と読み方が変わるので、契約前の書面で概算額を確かめてください(2026年8月30日確認)。
同じ表のCORE探偵事務所は形が違います。トップページに探偵業標識の画像を掲げ(東京都公安委員会 第30250261号)、料金は一覧を出さず、調査内容に応じて見積もりを出す案内です(2026年9月1日確認)。事例のページに日数ごとの金額が載っていますが、過去の例であって料金表ではありません。番号のテキストか標識の画像か、料金表か見積もりか。確かめる項目は同じでも、事務所によって出ている場所と形が違います。この記事の主題である線は、どの事務所に頼んでも動きません。
この記事で確かめたこと
- 原文から引用した文
- 4件
- 出典
- 1件(法令 1)
- 公開
引用が出典の原文と一致するかを、公開後も機械で照合しています。確かめ方は運営者情報にあります。